今回は、メールで頂いたご質問にお答えします。
[ご質問]
私は小さい頃アトピーがあって、一度治っているのですが、
二十歳を過ぎたころからまたアトピーがひどくなっています。
それと関係があるのか私はすごく寒がりです。
冬はババシャツが必需品です。夜は靴下をはかないと眠れません。
みんなが暑いと言っているぐらいが冬場の私には丁度いいぐらいです。
アトピーと寒がりは関係がありますか?
もし関係があれば、どうしたらいいでしょうか。
宜しくお願いします。
[回答]
アトピーの方は自律神経のバランスを崩していることが
多くみられます。ですから、<肩こりがひどい> <寝つけない>
<眠りが浅い> <すっきりしない> <急に汗をかく>など、
さまざまな不定愁訴(原因不明の身体の不調)が見られます。
この方のような「冷え性」も、自律神経のバランスが乱れて
アトピーの症状が出たり、冷えという状態が起きていると
考えても良いでしょう。
「秋の冷え」についての対策ですが
アトピーで冷える方も基本的には同じ対策法で大丈夫です。
まず、対策の一つは入浴法です。
皮膚の状態によっては熱い湯は注意してください。
それと、入浴後のスキンケアをしっかりすることが大切です。
寝る前にお風呂に入って温まると冷えにはいいというイメージが
あると思いますが、寝る間際のお風呂は避けて下さい。
起きているとからだは体温調節できるのですが、
寝てしまうと、その働きが鈍ります。
入浴して汗をかいたまま眠ると、汗が冷えて余計
寝冷えの原因になりますので、少なくとも寝る1時間前までに
入浴しましょう。
それと、寝冷え対策には寝る前の入浴よりも「朝風呂」の方が
効果を期待できるようです。イメージと違うかもしれませんが
是非一度試してみて下さい。
あと一点。この時の風呂の温度はぬるいと効果が無いので
皮膚の症状が悪くない場合は、熱めにしましょう。
温度の高いお風呂は控えているという方は、
足の皮膚の症状が大丈夫であれば「足を熱めのお湯で
温める=足浴」でも効果があります。
足浴の方法は、服は着たままで良いですから、普段入浴する時よりも
2度ぐらい高いお湯に足をつけます。
くるぶしまででも充分ですが、寝冷えがひどい場合は
出来ればヒザまでつかると効果があります。
お湯は温度が下がらないように、ぬるくなってきたら
熱いお湯をさしてください。両足が赤くなったら完了です。
朝風呂が大変だという場合もこの足浴で代用して下さい。
入浴法以外の冷え対策としては、
寝る時の位置や布団の掛け方もポイントになります。
位置というのは、単純に冷える場所に寝ないこと。
床に布団を直接敷いたりしても冷えますし、窓や戸の近くも
寒ければ避けてください。
布団の掛け方については、「寒くなって来たけれど
もう少し寒くなるまでかける布団を増やさないようにしよう。」と
我慢せず、寒くなったら布団は早めに増やしてください。
そうすると、早めに冬に適した身体になります。
冬に適した身体になれば、この時期の寝冷えや冷えは軽くなるでしょう。
《今回のまとめ》
☆お風呂は寝る一時間前に済ませる
☆朝冷えた時は足浴がお勧め。
☆寒いと感じたら我慢せず早めに布団を増やす。
~辛い冷えの症状が、少しでも改善しますように…!
芝皮フ科クリニック 院長
須階 富士雄
東京慈恵会医科大学皮膚科を経て町田市民病院勤務
1993年 プラクリティ皮膚研究所開設
1996年 芝皮フ科クリニック開院
専門:アトピー性皮膚炎 レーザー治療
- 日本皮膚科学会会員、日本温泉気候物理医学会会員
芝皮フ科クリニックには、様々な患者さんが来院しますが、何といっても多いのがアトピー性皮膚炎の方です。現場医療に携わる人間として、是非治してあげたい!
苦しみから一時も早く解放してあげたい!という強い気持ちから研究を重ね、たどり着いた改善法は「肌を強く育てること」。
薬で痒みを抑えるだけではなく、天然成分を使用した保湿クリームでアトピーを改善する「ATP-C・U・Eゲル」の開発に成功しました。
即効性の点ではステロイドに劣るものの、肌が生まれ変わるサイクルを整え、掻いても傷にならない強い皮膚を目指します。
連絡先電話番号:0120-419-034
ウェブサイト :http://www.shiba-clinic.com/