生活習慣について

バリア機能について考える

前に書いたバリア機能の続き

バリア機能はよく外壁材にたとえられます。

皮膚の表面の皮脂膜(防水シート)

その下の角質層の

        角質(レンガ)

  角質の間の細胞間脂質(レンガの間のコンクリート)

このどれもが失われていてもだめなのです。

台風が来て防水シートがふきとばされるとレンガの一部が壊れて雨漏りがして虫がはいってきます(ハウスダスト、ダニ) 家のなかでは大工さん(リンパ球)が釘や殺虫剤で対抗(炎症反応)かえってボロボロになってしまいます。

ここでよく考えてみましょう。

われわれは保湿のことを語る場合攻めの保湿を中心に考えることが多いように思います。つまり、防水シートがいつ飛ばされてもいいように保湿剤の種類、回数、外用の時間など

やボロボロになった皮膚の改善やかゆみのコントロール。

でもね

台風避けるのが最初じゃね?

ということなのです。

だって台風(風呂、シャワー)によく油の落ちる石鹸やボディソープ最強でしょ!

これを毎日繰り返していたら、防水シートは常に穴のあいたままです。

このように守りの保湿をまず考えてみましょうよ。

簡単だし、1円もかからないから。(水道代別)

風呂、シャワーは週2、3回さらっと。

シャンプー、石鹸、タオル、ガーゼもやめる

これだけでバリア機能はかなり維持されると思いますよ。

お母さんも楽でしょ。

ちなみによくアセモができている子もこれをやってみてください。アセモとはバリア機能が失われているために汗に反応しやすくなっているのです。台風や石鹸を排除して防水シートを維持し環境が整えればでなくなります。

よく石鹸で洗って汗をかいたら何回も風呂に入るは不正解です。

できるかな?

 

 

■投稿者情報
芝皮フ科クリニック 院長
須階 富士雄

東京慈恵会医科大学皮膚科を経て町田市民病院勤務
1993年 プラクリティ皮膚研究所開設
1996年 芝皮フ科クリニック開院
専門:アトピー性皮膚炎 レーザー治療
- 日本皮膚科学会会員、日本温泉気候物理医学会会員

芝皮フ科クリニックには、様々な患者さんが来院しますが、何といっても多いのがアトピー性皮膚炎の方です。現場医療に携わる人間として、是非治してあげたい!
苦しみから一時も早く解放してあげたい!という強い気持ちから研究を重ね、たどり着いた改善法は「肌を強く育てること」。
薬で痒みを抑えるだけではなく、天然成分を使用した保湿クリームでアトピーを改善する「ATP-C・U・Eゲル」の開発に成功しました。
即効性の点ではステロイドに劣るものの、肌が生まれ変わるサイクルを整え、掻いても傷にならない強い皮膚を目指します。

連絡先電話番号:0120-419-034
ウェブサイト :http://www.shiba-clinic.com/