本格的な春の訪れに先駆けてやってくる、悩ましい花粉の季節。せっかく暖かくなってきても、目のかゆみやくしゃみ、鼻水などの症状を思うと憂鬱になってしまう花粉症の人は多いだろう。
そんな花粉症にバツグンに効くとウワサになっているのが「鼻うがい」だ。その名のとおり鼻に水を入れて行ううがいのことだが、なんだか痛そうだし、難しそう…。そもそも、本当に花粉症に効果はあるのだろうか? 川村耳鼻咽喉科クリニックの川村繁樹院長に、鼻うがいの効果について聞いてみた。
「花粉症は鼻の粘膜に花粉が付着することで症状が起こります。付着した花粉を直接洗い流す『鼻うがい』は、花粉症対策として非常に有効です」(川村院長)
川村院長によると、鼻うがいは鼻腔にたまった雑菌やウイルスも洗い流すため、風邪の予防にもなるそう。やり方は以下のとおり。
■用意するもの
・洗浄水(市販の鼻用洗浄液、もしくはミネラルウォーター)
・塩(水1リットルあたり9gが目安)※市販の鼻用洗浄液の場合は不要
・コップや洗面器など、洗浄水を入れる容器
■方法
1) 洗浄水を用意する。ミネラルウォーターの場合は、人肌程度のぬるま湯にして塩を溶かす。
※水道水をそのまま使うと、塩素が粘膜を傷付けてしまう場合があるため、ミネラルウォーターなどの水を使おう。
2)片方の鼻を押さえ、押さえていない鼻の穴から洗浄水をゆっくりと吸い上げる
3)吸った水をそのまま鼻から出す。
※この時、鼻から入ってきた洗浄水を飲んだり、むせたりしてしまわないよう注意! 喉を締め付けるような気持ちで吸い込むのがコツ
4)鼻から出すだけでも十分だが、鼻の奥までしっかりと洗いたい場合は、吸ったあとに少しだけ上を向き、口から水を吐き出すと更に効果的
ちょうどいい塩分濃度や水温であれば、鼻への痛みは心配無用。回数は1日に1~2回が良いとされているが、花粉症対策としては外出中に吸い込んだ花粉を洗い流すべく、帰宅後すぐに行うのがポイントだ。
ただし、「鼻うがいは、やり方を間違えると危険もあります」と川村院長。
鼻うがいをしている途中に強く鼻をかんだりつばを飲み込んだりすると、耳の中に洗浄水が流れ込み中耳炎を起こす恐れがあるそう。また、一日に何度も鼻うがいをすると逆に鼻の粘膜を傷めてしまうこともある。鼻や喉に炎症がある場合は避けておいた方がいいそうだ。
とはいえ、上手に行えば効果てきめんの鼻うがい。習慣にして花粉やウイルスを洗い流してしまえば、春の訪れがますます楽しみになりそう!
(有栖川匠)
取材協力・関連リンク
川村耳鼻咽喉科クリニック
芝皮フ科クリニック 院長
須階 富士雄
東京慈恵会医科大学皮膚科を経て町田市民病院勤務
1993年 プラクリティ皮膚研究所開設
1996年 芝皮フ科クリニック開院
専門:アトピー性皮膚炎 レーザー治療
- 日本皮膚科学会会員、日本温泉気候物理医学会会員
芝皮フ科クリニックには、様々な患者さんが来院しますが、何といっても多いのがアトピー性皮膚炎の方です。現場医療に携わる人間として、是非治してあげたい!
苦しみから一時も早く解放してあげたい!という強い気持ちから研究を重ね、たどり着いた改善法は「肌を強く育てること」。
薬で痒みを抑えるだけではなく、天然成分を使用した保湿クリームでアトピーを改善する「ATP-C・U・Eゲル」の開発に成功しました。
即効性の点ではステロイドに劣るものの、肌が生まれ変わるサイクルを整え、掻いても傷にならない強い皮膚を目指します。
連絡先電話番号:0120-419-034
ウェブサイト :http://www.shiba-clinic.com/