食事について

カロリーゼロ、糖質ゼロ表示と健康増進法

カロリーゼロ、糖質ゼロ、カロリーオフ・・・
いろいろな表示があり、存外わかりにくいですね。

「健康増進法」では、食品において栄養に関する表示を行える制度として、
「栄養成分表示」(第31条)を定めています。

この「栄養表示基準に基づく栄養成分表示」において、

1.「無」「ゼロ」「ノン」「レス」など“含まない”という表示
2.「低」「ひかえめ」「少」「ライト」「ダイエット」「オフ」など“低い”という表示

を記載する時に、守るべき基準値が定められています。

具体的には、

「カロリーゼロ」:
 食品100gあたり5kcal未満
(一般に飲用の液体では100mlあたり5kcal未満)

「カロリーオフ」:
 食品100gあたり40kcal以下
(一般に飲用の液体では100mlあたり20kcal以下)

 と定められています。

「糖質ゼロ」:
食品100gあたり0.5g未満
(一般に飲用の液体では100mlあたり0.5g未満)

と定められています。

従って、「カロリーゼロ」「糖質ゼロ」という表示がしてあっても、
カロリーが全くないとか糖質が全く含まれていない、
ということではありませんので、一定の注意が必要です。

例えば糖質ゼロの表示があっても、
100mlあたり0.4gの糖質が含まれている可能性があるのです。

従って糖質ゼロ発泡酒350m缶を1本飲めば、
1.4gの糖質がある可能性はあることとなります。
4本飲んだら、5.6gの糖質の可能性ですね。

まあともあれ、余程大量に飲まない限り、
糖質ゼロとカロリーゼロの表示があれば、糖質制限OK食品と考えて
大丈夫と思います。

東京都の食品安全情報サイト 食品衛生の窓 の健康増進法のPDFファイルでは、
熱量、脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、糖類、ナトリウムは
強調表示(カロリーオフなど・・・)に関しての記載があります。
しかし糖質に関しての記載はありません。

強調表示の基準が定められていない栄養成分について、
「強調表示を行うことは差し支えないが、
誇大な表示とならないよう十分な注意が必要である。」

という記載があります。

某ビールメーカーの広報によれば、
「糖質オフ」:飲用の液体では100mlあたり2.5g以下が、
表示できるとしています。

なお
「健康増進法」では、

ゼロ表示のときは・・・未満
オフ表示のときは・・・以下

としてあります。

参考:東京都の食品安全情報サイト 食品衛生の窓

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/hoei/hoei_016/hoei_16b.html

最後に「糖類ゼロ」という表示は
単糖類(ブドウ糖、果糖など)と2糖類(ショ糖、乳糖など)が含まれていないという意味ですので、マルチトールなどの甘味料が使用されていることがほとんどです。
マルチトールは砂糖の半分くらいは血糖を上げますので、
糖質制限食ではNG食品です。

糖質ゼロ、カロリーゼロは、糖質制限OK食品で、
糖類ゼロは、糖質制限NG食品と覚えておきましょう。

ドクター江部の糖尿病徒然日記 
江部康二

■投稿者情報
芝皮フ科クリニック 院長
須階 富士雄

東京慈恵会医科大学皮膚科を経て町田市民病院勤務
1993年 プラクリティ皮膚研究所開設
1996年 芝皮フ科クリニック開院
専門:アトピー性皮膚炎 レーザー治療
- 日本皮膚科学会会員、日本温泉気候物理医学会会員

芝皮フ科クリニックには、様々な患者さんが来院しますが、何といっても多いのがアトピー性皮膚炎の方です。現場医療に携わる人間として、是非治してあげたい!
苦しみから一時も早く解放してあげたい!という強い気持ちから研究を重ね、たどり着いた改善法は「肌を強く育てること」。
薬で痒みを抑えるだけではなく、天然成分を使用した保湿クリームでアトピーを改善する「ATP-C・U・Eゲル」の開発に成功しました。
即効性の点ではステロイドに劣るものの、肌が生まれ変わるサイクルを整え、掻いても傷にならない強い皮膚を目指します。

連絡先電話番号:0120-419-034
ウェブサイト :http://www.shiba-clinic.com/