目が覚めてすぐに、くしゃみや鼻づまり、鼻水が止まらなくなることがあります。特に花粉症のシーズンは、鼻づまりで苦しくて目覚めることも。
「起床時に、発作的に起こる鼻炎の現象を『モーニングアタック』と呼びます」と話すのは、耳鼻咽喉科専門医で、とおやま耳鼻咽喉科(大阪市都島区)の遠山祐司院長。原因と対処法について、詳しいお話しを伺いました。
■目覚めたときに、自律神経のバランスが崩れる
モーニングアタックの原因について、遠山医師はこう説明します。
「くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状には、自律神経が関わります。自律神経には、活動しているときに働く『交感神経』と、リラックスしているときや睡眠中に働く『副交感神経』があります。
日中は交感神経が血管を収縮させて、くしゃみや鼻水などの症状を抑えるように働きます。一方、目が覚めたときは、まだ副交感神経が優位な状態にあります。活動するとともにだんだんと交感神経が働くように切り替わるのですが、このとき、目覚めから体を動かすころには一時的に両者のバランスが崩れます。
すると、鼻の粘膜の血管が膨張して鼻づまりが起こる、膨張した血管から水分がもれて鼻水が出る、鼻粘膜の中にある鼻腺(びせん)細胞から粘液が活発に分泌するなど、諸症状をコントロールできず、モーニングアタックが起こりやすくなります」
アレルギーがある体質は影響するのでしょうか。
「アレルギー性鼻炎の方は、部屋の花粉やハウスダストを睡眠中に取り込んでいる、また、起床時に布団に積もったそれらが巻き上げられて吸い込むことがあるため、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が起こりやすくなります。
日ごろはアレルギー症状がない方でも、『寒冷刺激』と言って、寒暖差に鼻の粘膜の血管が過敏に反応する現象や、粘膜の細胞から放出された化学物質による『化学的刺激』が引き金となって症状が出ることがよくあります」(遠山医師)
■手や足の指を動かしてから起きる、マスクを装着して寝る
では、モーニングアタックを防ぐためには、どのようにすればいいのでしょうか。遠山医師は、次の対処法を挙げます。
・起床後、布団の中で指を動かしてから起きる
目が覚めてもすぐには起き上がらず、布団の中で2~5分程度、手や足の指を動かします。すると、交感神経が活発になってきます。その後に、起き上がりましょう。
・起床後早めに、日光を浴びる
日光を浴びることで体内時計がリセットされ、自律神経の乱れを調えます。
・生活のリズムを整える
できるだけ決まった時刻に就寝・起床し、睡眠時間を一定に保って体内リズムを整えます。
・マスクを装着して寝る
鼻炎の原因となる物質を吸い込むのを防ぎ、寒冷刺激もやわらげます。
・空気清浄機や加湿器を使用する
アレルギー物質が室内で舞うのを防ぎます。
・部屋、壁の掃除をする
アレルギー物質の除去を意識します。
・布団や枕カバー、カーテンなどを洗濯する
まめに行い、付着したアレルギー物質を取り除きます。
「アレルギーはとにかく、症状が出る前に対処することが重要です。できるだけ早めにこれらの方法を試してください。症状が出た場合は、悪化する前に医療機関を受診し、症状を具体的に医師に伝えてください」と遠山医師。
鼻炎や花粉症がある人は、これらモーニングアタックが起こる原因と対策を知っておき、早めに実践することが大事だということです。
(岩田なつき/ユンブル)
マイナビ
芝皮フ科クリニック 院長
須階 富士雄
東京慈恵会医科大学皮膚科を経て町田市民病院勤務
1993年 プラクリティ皮膚研究所開設
1996年 芝皮フ科クリニック開院
専門:アトピー性皮膚炎 レーザー治療
- 日本皮膚科学会会員、日本温泉気候物理医学会会員
芝皮フ科クリニックには、様々な患者さんが来院しますが、何といっても多いのがアトピー性皮膚炎の方です。現場医療に携わる人間として、是非治してあげたい!
苦しみから一時も早く解放してあげたい!という強い気持ちから研究を重ね、たどり着いた改善法は「肌を強く育てること」。
薬で痒みを抑えるだけではなく、天然成分を使用した保湿クリームでアトピーを改善する「ATP-C・U・Eゲル」の開発に成功しました。
即効性の点ではステロイドに劣るものの、肌が生まれ変わるサイクルを整え、掻いても傷にならない強い皮膚を目指します。
連絡先電話番号:0120-419-034
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