食事について

研究が進むと覆される。かつて体に悪いとされていたが、実は無害だと分かった5つの食品

例えばコレステロール。昨年FDA(アメリカ食品医薬品局)はこれまでの指針を覆し健康への影響が懸念される栄養素からコレステロールを除外することを決定した。これにより制限されていた卵は問題ないとされたわけだが、健康に良い食品、悪い食品は、新しい研究が発表されるたびに変わるものだ。

 どの食品が体に良くて、なにが悪いのか、それは常に覆されるので現時点で把握するのは難しい。ここでは、かつて古い知識によって健康に悪いとされた悪玉食品が、今や新たな科学のおかげで名誉を回復した5つの例をあげてみよう。

1.卵
 ずいぶん長い間、卵は心臓に悪いとされてきた。大きな卵1個には、コレステロールが185mg含まれているため、高い血中コレステロール値の原因になると信じられていた。しかし、この20年の栄養や医療研究で、LDLコレステロール値が正常な人にとっては、ほとんど影響がないことが示された(ただしLDLコレステロール値が高めの人は、1日のコレステロール摂取量に制限があるので気をつけよう)。

 時間がかかったが現在では、コレステロールを含む卵やチキンレバー、エビ・カニなどの甲殻類を、食事指針の中で不安な食品とするのはやめて、修正している。卵は、健康的な脂質、数種のビタミン、ミネラルを含む優秀なタンパク食品となった。
2.バター
 おそらく健康的食品という点でもっとも悩む食品のひとつだろう。植物性脂肪から作られるマーガリンの起源は、1800年代中頃にさかのぼる。それ以来、マーガリンは、バターの代用品として、ほとんどの先進国で使われてきた。

 バターよりも価格が安いだけでなく、摂取する脂肪分はより少ないいう専門家の勧めから、冠状動脈性心疾患(CHD)を予防するという健康面でも、マーガリンへの移行が促進された。ところがマーガリンに含まれるトランス脂肪酸が、実は冠状動脈性心疾患に悪影響を及ぼすことが判明した。

 食品会社もすぐにこれに対応し、今ではトランス酸脂肪抜きのマーガリンを製造しているがトランス酸脂肪を抜く代わりに別の有害な化学物質を使用している可能性が高いため、バターを摂取した方が健康に良いことが明らかとなりつつある。

3.じゃがいも
 あまり健康に良くないと考えられていた数少ない野菜のひとつ。ポテトは高血糖食品のため、避けるべき精製炭水化物食材としてひとくくりにされてしまったのだ。しかし、ポテトは炭水化物、ビタミンC、ある種のビタミンB、微量元素が豊富な優良食品なのだ。

 調理の仕方によって、このでんぷん食材の汚名をすすぐことができる。調理して冷やすと、難消化性でんぷんが増えるのだ。この難消化性でんぷんは、食物繊維のような役目を果たし、腸内の消化を抑えて、腸内細菌にいい影響を与える。

4.乳製品
 ミルク、バター、ヨーグルト、チーズなどの乳製品は、高タンパクで、カルシウムも多く含むのだが、脂肪分も多いのであまり摂取しないよう推奨されていた。

 脂質のあまり多いものは、、冠状動脈性心疾患(CHD)の危険要因になるので、避けるのがベストだが、適量の乳製品を摂取する分には心配はない。脂肪分が少なめなら、健康食品として乳製品はどんなものでも推奨できる。

5.ナッツ類
 脂質もカロリーも高いとして、ダイエットを目指す人は避けるべき食品と言われていたが、ローストしていない生ナッツは、健康的な体重を維持するのにいい健康食品であることが判明した。

 更には生ナッツを食べると、心臓血管疾患、冠状動脈性疾患、突然死など、あらゆる死の原因を減少させることができるという。

 ナッツのどの成分が健康にいいのか、まだ研究中だが、栄養分が豊富なことはよくわかっている。生ナッツは、タンパク質、健康的な脂肪(低脂肪、モノ不飽和脂肪、多価不飽和脂肪)、食物繊維、微量栄養素を含む。

 ピーナッツバターのようなナッツ系バターもまた、健康食品になりえる。ピーナッツの脂肪は健康に良く、ピーナッツバターは、タンパク質、繊維、ビタミンB6、マグネシウムを含む。減量のためには、加工肉のような不健康なタンパク質ではなく、ピーナッツバターのほうがいいようだ。
via:theconversation・translated konohazuku / edited by parumo

 今体に良いとされている食品も、そのうちそれが覆され、またその逆もしかりである。健康のためというのなら、体が求めるものを食べるべきなのだ。ただし食べ過ぎは厳禁で、腹八分目を目安に適度にまんべんなく摂取すると良い。これを食べれば絶対いいという万能食品や、絶対ダメというような思い込みの罠にはまってはいけない。

■投稿者情報
芝皮フ科クリニック 院長
須階 富士雄

東京慈恵会医科大学皮膚科を経て町田市民病院勤務
1993年 プラクリティ皮膚研究所開設
1996年 芝皮フ科クリニック開院
専門:アトピー性皮膚炎 レーザー治療
- 日本皮膚科学会会員、日本温泉気候物理医学会会員

芝皮フ科クリニックには、様々な患者さんが来院しますが、何といっても多いのがアトピー性皮膚炎の方です。現場医療に携わる人間として、是非治してあげたい!
苦しみから一時も早く解放してあげたい!という強い気持ちから研究を重ね、たどり着いた改善法は「肌を強く育てること」。
薬で痒みを抑えるだけではなく、天然成分を使用した保湿クリームでアトピーを改善する「ATP-C・U・Eゲル」の開発に成功しました。
即効性の点ではステロイドに劣るものの、肌が生まれ変わるサイクルを整え、掻いても傷にならない強い皮膚を目指します。

連絡先電話番号:0120-419-034
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