今回は、メールで頂いたご質問にお答えします。
【ご質問】
先生は何度か腸内細菌について話をしていますが、
何で腸の働きがアトピーと関係しているんでしょうか。
僕はヨーグルトなんかが良いと聞いても
色々健康食品は良いと言う人や広告が多いので
違いが分からず、何となくやる気になれないです。
今までもアトピーにいいと聞いて色々やりましたが
それがすごく良かったことはありません。
何で腸の働きが良くなるとアトピーにもいいんですか?
よかったら教えてください。
【お返事】
確かにアトピーに効果がある言われるものが沢山あって
何を信じれば良いのか分からない世の中ですよね。
では、今回は“アトピーと腸”についてお話しましょう。
腸、いわゆる小腸は病気になることが少ないため、
少し前までどんな役割をしている臓器か調べることが
ありませんでした。
良い働きをする「腸内細菌」として、ヨーグルトなどが
話題になっているのは、最近になって小腸の大切な働きが
解明されたからなんです。
小腸には免疫に関係する細胞がたくさんあって
①免疫を担当するリンパ球の6割が小腸にある
②免疫を働かせるシステムがある
ということが分かりました。
この2つの働きがあるため、小腸は外からの侵入者をチェックし
リンパの侵入者が有害な物質かどうかを判断。
有害物質だった場合は全身のリンパに情報を流し、
全身が警戒態勢になるようにします。
そこで重要なのが“腸内細菌”なのです。
質問にあったヨーグルトのビフィズス菌などは
腸内でこの2つの働きの感度を高くしてくれるために
免疫システムが働き易くなるのです。
こうして腸が疲れていたり、腸内の善玉菌が足りなかったりすると
腸の免疫システムの働きが鈍くなり、
アレルギーや感染症、ガンといったことに繋がってきます。
腸の働きが良くなるとアトピーも良くなる理由はこういうことです。
もしよかったらヨーグルトや漬物、納豆など、
手に入りやすい食品で腸を元気にしてあげて下さいね。
芝皮フ科クリニック 院長
須階 富士雄
東京慈恵会医科大学皮膚科を経て町田市民病院勤務
1993年 プラクリティ皮膚研究所開設
1996年 芝皮フ科クリニック開院
専門:アトピー性皮膚炎 レーザー治療
- 日本皮膚科学会会員、日本温泉気候物理医学会会員
芝皮フ科クリニックには、様々な患者さんが来院しますが、何といっても多いのがアトピー性皮膚炎の方です。現場医療に携わる人間として、是非治してあげたい!
苦しみから一時も早く解放してあげたい!という強い気持ちから研究を重ね、たどり着いた改善法は「肌を強く育てること」。
薬で痒みを抑えるだけではなく、天然成分を使用した保湿クリームでアトピーを改善する「ATP-C・U・Eゲル」の開発に成功しました。
即効性の点ではステロイドに劣るものの、肌が生まれ変わるサイクルを整え、掻いても傷にならない強い皮膚を目指します。
連絡先電話番号:0120-419-034
ウェブサイト :http://www.shiba-clinic.com/